時間は流れていないし存在しない

時間は流れていないし存在しない

使い古された逆説的表現

たしかにこのような説には、(一瞬)興味を引かれますよね。
これは、ほとんどの人が時間は「過去→現在→未来」という向きに流れていると思っていることを利用した上手な戦略といってよいでしょう。
よく、本のタイトルなんかである、思わず「え? どういうこと」
といいたくなるアレと同じです。

実際には、時間は流れていないということでした。
流れる向きがどちらなのかを問題にする以前に、時間は流れていないのです。
ただし、ここでは便宜上流れているものとして進めます。

ただし、仮に流れていると仮定した場合でも、時間は未来から過去へ流れているわけではありません。

時間は未来から過去へ流れているなどというまやかしのような表現は、削って短くなった鉛筆がもとの長さに戻る光景を、目の当たりにした人にしかできません。

ミルクが…

コーヒーにミルクを垂らしたところを想像してください。
何もしなくても混じり合って色が変わっていきますよね。
ところが、自然とコーヒーとミルクに分離することはありません。
このように、一方向の変化しか起こらないものを不可逆現象といいます。

逆に、元通りになる場合を可逆現象といいます。
開いたドアが再び閉じたりするのがそうですね。

時間が流れていないことはさておき、未来から過去へ流れていないことを直感的に理解するには、この不可逆現象を考えるだけで十分です。

あなた一度でも見たことありますか?
ミルクコーヒーの中からミルクだけが抽出され、容器に戻っていくさまを。